Seminar report

’11 9/18 咬合治療の臨床(基礎コース)セミナー開催されました

’11 9/18 咬合治療の臨床(基礎コース)セミナー開催されました

IPSG事務局、稲葉由里子です。

咬合治療の臨床(基礎コース)2011年9月18日に開催されました☆

残暑厳しい中、23名の先生方にご参加いただきました。

会場が狭かったため、残念ながら参加できなかった方もたくさんいらっしゃったため、次回は会場を変更します<(_ _)>

何度も聞いたことがあると思っていた話が、とても新鮮で、新しい気づきがたくさんありました。

咬合治療の臨床(基礎コース)

たくさんの咬合器についての説明がありました。

咬合器マニアにはたまらないですね☆(最近あまり聞かないですね^_^;) )

両顆頭と、下顎の前歯の切歯点を結んだ三角をボンウィルの三角(10センチ)といいますが、最低でもこの大きさの咬合器でないといけません。

ねこや犬の模型の診断をするような小さな咬合器ではなんの意味もないです。

ボンウィルの三角と咬合平面(曲面)とのなす角はバルクウィル角(平均26度)ですね☆

咬合の高さは歯科医師が決めないといけません

咬合の高さは歯科医師が決めないといけません。

短冊型の咬合紙でカチカチかませて患者様に高さを聞くようだったらダメです。

高い所をガンガン削って患者様は何て答えるかというと、「あたらないからいいです」この状態が咬合を崩壊させてしまうのです。

「あたらないかみ合わせ」はどんなことになってしまうかというと、 関節が浮いて、顆頭が下方に下がってしまうのです。

顎関節を常に意識するることが大切です、

という話がありました。

セミナーの様子

 

先生方、とても真剣でした。

◆フェイスボートランスファーの重要性について

  1. 頭蓋の3基準平面に対し歯列の位置を決める
  2. 体のアライメントに対し正中矢状面の決定
  3. 体のアライメントに対し直行する面の決定
  4. 全頭面から歯列の位置の決定
  5. ヒンジアキシスからの歯列の位置の決定

フェイスボートランスファーをしている時はほとんどの患者様は目をつぶっています。

この状態だと何をされているのかわからないので、まず、目を開いてもらい、鏡をみていただくことが大切だと思います。

「頭の位置に対して、顎の位置を正確に記録するための器械で、とても重要なことですよ」 と説明するといいかと思います。

 

稲葉先生はこの3人、ラウリツェン、チャールスEスチュアート、ピーターKトーマス、の巨匠から直接一次情報を得ています。

 

稲葉先生はこの3人、ラウリツェン、チャールスEスチュアート、ピーターKトーマス、の巨匠から直接一次情報を得ています。直接セミナーを受けました。

中でも、ピーターKトーマスの葉巻を口に加え、ウィスキーを飲みながらワックスコーンテクニックのセミナーを開いていたそうです。

こんなこと、日本では絶対ないですね^_^; 「ナソロジー、Gnathologyは咬合学そのもの。一度は勉強しないといけない。 ナソロジーが古いと思っている人は勉強したことがない人だ」 と話がありました。

今回のセミナーを聞いて本当にそう思いました。

1865年にGysiが生まれ、たくさんの巨匠たちが今の歯科咬合学を作り上げてきました。

それを勉強しないのならば、あまりにももったいないことだと感じました。   ◆A.   Gysiの業績について

1865年にスイス92歳の生涯でした。この時代にこんな素晴らしい方がいらっしゃったことに驚くばかりです。

Simplexの咬合器を開発(1916年)をしたことで知られています。

たくさんの業績を残しましたが、主にこの4つです。

  1. ゴシックアーチという言葉を作りました。
  2. 顆路測定装置を作りその重要性を強調しました。
  3. 矢状切歯路角が下顎運動との協調に必要であることを述べました。
  4. Anatofoem人工歯を開発しました。

この時すでに、Gysiは、咬合面でゴシックアーチを描いていました。

 

セミナーの様子2

 

稲葉先生の弟子の田嶋健先生が7年間オーストリアに留学し、昨年帰国しました。

オーストリアンナソロジーのシュラビチェックの右腕として、活躍し、つい先日もヨーロッパで講師を務めてきたばかりです。

シークエンシャルオクルージョンについても話がありました。このあたりは、田嶋先生からもぜひお聞きしたいですね☆♪

そして、歯科医師なら絶対覚えておかなければいけないことです。

簡単なので、ぜひ覚えてくださいね(^^)/ 

 

上下の噛み合わせの基本

 

上下の噛み合わせの基本

 

上下の噛み合わせの基本(大事☆♪)

『下顎は上顎同名歯の近心に噛みこむ。例外は下顎の頬側遠心咬頭は上顎の中心窩にはいる。』

『上顎の咬頭は下顎の遠心窩に噛みこむ。例外は上顎67の近心舌側咬頭は下顎の中心窩にはいる。上顎45はシャープなので遠心窩』

これだけ覚えておけば、かなりすごいです。

これも難しければ、とりあえず、『下顎は上顎同名歯の近心に噛みこむ』 を覚えてから例外を覚えるといいかと思います。

上顎の4,5は一番高いところなので、下顎の歯間部に入ると隙間をあけてしまうので注意です。遠心窩で噛ませましょう。

そして、稲葉先生の将棋の駒理論についても勉強しました。

盛りだくさんで本当に充実したセミナーだったと思います。

参加いただいた先生方の感想です☆

◆咬合の重要性を再認識できたので大変よかった。より一層知識をたくわえようという思いが湧いてきました。そしてそれをしっかり臨床に生かしていきたいです。

◆大変素晴らしい内容でした。今後も来ますのでよろしくお願いいたします。

◆歴史的、基本的なことがわかりました。テコの原理のたとえがよく理解できました。次回の実習が楽しみです。

◆咬合と全身の関係などもっと勉強していきたいと思いました。口の中のことだけ考えていれば良いというものでないことを知りました。ラビリントレーナーは子供の舌癖をなおすのにもとてもよいのではないかと思いました。MFTをやったりしていますが、かなり患者さんに負担になり続かなかったりしています。ラビリントレーナーは楽しみながらできそうです。

◆フェイスボーの重要性を理解しました。

◆正しい咬合の機能分析ができなければならないと思いました。次回の咬合診断実習コースが楽しみです。よろしくお願いします。ラビリントレーナーの動画感動しました。今日はありがとうございました。

◆咬合と全身の関係の重要性がよく理解できました。

◆咬合器に付着して咬合診断することの大切さがわかりました。

◆今、私は臨床研修医ですが、歯科医療の基本は咬合でこれが一番大切であると思えたのは何度もこの勉強会に参加させていただいた結果だと思います。これから先、様々な治療法を学んでいきたいと思いますが、この勉強会等で学んだ咬合理論を基盤にして勉強していきたいと思います。楽しい講義ありがとうございました。感謝いたします。

◆2回目の参加になりますが、1回目の参加のあと、岡部さんの人工歯配列実習に参加したり、いろいろと勉強し、実践しましたが、今日の講義でさらに理解がすすみました。ありがとうございました。

◆いろいろな話を聞けて大変勉強になりました。具体的な手法を実際に見てみたいと思います。眠っている咬合器を活用し、咬合診断できるようになりたいと思います。

 

参加いただいた先生方、本当にありがとうございました。

次回の咬合診断実習コースもどうぞよろしくお願いいたします。 

咬合認定医コース開催のご案内IPSG咬合認定医コース IPSGでは、歯の治療だけに注目せず、歯科医師が担っている「恒常性の維持」の1つである食物摂取系を支える歯科医療を目指しています。 そこでこの度、IPSGが強みとしている「咬合」に特化し、将来の包括的な歯科医師の輩出を目標に、咬合認定医コースを開始することとなりました。 ぜひこの機会に「咬合」を学んで頂いてはいかがでしょうか? ⇒【限定9名】咬合認定医コースの詳細・お申し込みはこちら ※残席わずかとなっておりますので、お申し込みはお早めに ▼咬合認定医コースお申し込み用PDFはこちら ※PDFを印刷して、FAXでお申し込み可能です(下記画像をクリックするとPDFファイルが表示されます)
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