Seminar report

2022年 総義歯ライブ実習コース開催されました①

2022年 総義歯ライブ実習コース開催されました①

7月16・17・18日と3日間に渡り総義歯Live実習が開催されましたので報告させてもらいます。

1年に1度開催されている総義歯Live実習は、実際の患者様にセミナーに参加して頂き、初診から完成・装着までの全過程を見る事ができる他の研修会では体験できない特別なセミナーとなっています。

またチェアサイドはもちろんのことラボサイドの工程も全て見る事ができるため、歯科医師の先生方だけではなく歯科技工士の先生方にも好評いただいています。

今回のセミナーでは、IPSG 包括医療研究会 代表 稲葉繁先生が考案・開発された「歯列上で描くゴシックアーチトレーサー」に、現在のBPSシステムの前身であるIVOCLAR ProstheticSystemを完成させ普及させたDr.Schleichが稲葉先生に遺言として残されたアドバイスを組み込んだ新しいゴシックアーチトレーサーの初公開となりました。

Dr.Schleichが稲葉先生に送った手紙とゴシックアーチトレーサーの設計図今回の患者様は、去年に引き続き同じ方に参加して頂きました。

というのも去年総義歯Live実習は抜歯後2ヶ月の状態でセミナーに参加して頂いた為、この1年間で顎堤も著しく変化してきたと予想されたからです。

ですので今年も参加して頂き、より良い歯を製作していく事となりました。

患者様に現在の状態を聞いてみると、やはり装着した当初よりも歯が動く感じがする。とおっしゃっていました。

1日目は、問診から個人トレーの製作まで行います。

個人トレーを製作するために必要なことは、アキュデントトレーを用いた印象採得とSIバイトトレーを用いたフェースボウと咬合採得です。

アキュデントトレーを用いる理由としては、上顎では口腔前庭や周囲組織に影響を及ぼすトレー辺縁が極端に短くなっていること。

下顎では顎舌骨筋線部や舌下隙部の印象を明確に取る事ができる作りになっているからです。

これは口腔周囲筋や舌で維持安定をさせるシュトラックデンチャーにとって、とても重要なポイントとなります。

続いてSIバイトトレーを用いてフェースボウと咬合採得を行いました。

フェースボウではアライメントを取り、基準を定めていきます。

咬合採得は中心位に誘導し採得していきます。
このSIバイトトレーを用いることで同時にこの2つを採得する事ができ、合理的に治療を進めていく事ができます。

ここからはラボサイドでの作業となります。
歯科技工士は、IPSG包括医療研究会認定技工士 小平デンタルラボの小平雅彦先生に担当して頂きました。

模型を製作し、咬合器にマウントしていきます。

上顎では、切歯乳頭・口蓋雛壁・ハミュラーノッチ・上唇小帯・頬小帯。
下顎では、レトロもラーパット・顎舌骨筋線・下唇小帯・舌小帯。

などの部位が採得されています。

また上下ともに歯肉頬移行部も明瞭に採得されている事がわかります。

咬合器はKaVo PROTER evo 7を使用しています。

Kavoの咬合器は、解剖学的構造性に優れており人体に類似した構造をしています。

また互換性に優れている為、ラボとの連携が円滑に進める事ができます。

IPSG包括医療研究会で行っている上下顎同時印象法を用いた総義歯では、この咬合器を扱えることはとても重要なポイントとなります。

続いてSIゴシックアーチトレーサーを用いて、個人トレーの製作を行います。

今でのゴシックアーチトレーサーでは、患者の口腔内で描記針を取り付け、レジンで固定をし、3点の位置決めをしていました。

なので固定をした後に微調整を行う手間がかかりました。

この度稲葉先生が開発したSIゴシックアーチトレーサーは、3つの描記針の位置をネジを回すことによって調整できるように改良されました。

また個人トレーを製作する際に、描記板と描記針を同時に装着できるようになり2つの位置関係に狂いがなく、作業効率も上がる画期的なトレーサーとなりました。

ここで1日目は終了となりました。

2日目は、いよいよSIゴシックアーチトレーサーを用いた上下顎同時印象の実践となります。
次回その様子もレポートさせて頂きます。

最後までご愛読ありがとうございました。

稲葉歯科医院 歯科医師 林聡一

▼レポート②はこちら
https://ipsg.ne.jp/full-denture-live-2022-report2

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