摂食嚥下訓練器具『エントレ』について【その1】

日本の3大死因、肺炎が、脳血管疾患を上回りました
日本の3大死因とは、「悪性新生物」(がん)、「心疾患」、「脳血管疾患」で、人口動態調査によれば、2010年の総死亡数の半分以上をこれら3つの死因が占めていました。
しかし、2011年について1月から11月末までの死亡数概算値の累計を見ると、4番目に死亡数の多い肺炎が増加し、脳血管疾患を上回り、3大死因となりました。

肺炎による死亡数の増加は、高齢者の人口が増加したことによる影響が大きいと考えられます。
特に、高齢者は飲み込む力(嚥下機能)が衰え、誤嚥性肺炎を起こしやすくなっています。
嚥下機能が低下することにより肺炎を起こすケースが大変増えてきたという事です。

反対に脳血管疾患は、医療技術の進歩により、減少していますが、高齢者の誤嚥性肺炎に対する対策はほとんどされていないのが現状です。
これから超高齢社会を迎える日本は、これから、肺炎による死因のリスクは更に高まる可能性が高いです。

ここで必要になってくるのが、嚥下機能を訓練する器具です。
IPSGの稲葉先生が開発した摂食嚥下訓練器具 エントレをご紹介します。

摂食嚥下訓練器具、エントレについて
エントレは、 食事中にむせる、食物を飲み込みにくい、食べこぼすなどの嚥下(えんげ)機能が衰えはじめている方、脳卒中などで、飲み込む力が衰えている方の訓練器具として、稲葉先生が発案した器具です。

日本では年間およそ8.000人の人が食べ物により窒息していると言われています。(誤嚥性肺炎)
そのほとんどが65歳以上の高齢者です。

・食事中にむせる、せきこむ
・食物を飲み込みにくい、食べるのに時間がかかる
・食べこぼしがある
・飲み込んだ後に声がかれる
・食物がのどにつまる感じがする、胸につかえる
・唾液(つば)が減って来た、口が渇く
・唾液が多い、よだれが出る
・肺炎や気管支炎を繰り返す

このような症状がある方は、飲み込み(嚥下)機能が低下しているという意識をしていただきたいと思います。
元日本歯科大学、高齢者歯科学教授、稲葉繁先生が発案した、『エントレ』には、飲み込み(嚥下)機能を鍛えるの器具として、大変有効な結果を得ています。

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舌と唇、そして嚥下(えんげ)に必要な筋肉を鍛えることができるエントレ。
この発案には、40年もの間、研究を積み重ねてきた歴史があります。

次回は、稲葉先生がエントレを発案した歴史についてお伝えしたいと思います。

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