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Q:歯科のレントゲンでクローズドロックかどうかわかるのでしょうか?

Q.2週間前から口を開けると痛みがあります。
大きく開くと、途中痛みがあります。顎関節症かもしれません。
歯科のレントゲンでクローズドロックかどうかわかるのでしょうか?
A.顎は関節円板に乗って大きく開くことができます。

しかし、何らかの原因で関節円板が転移してしまい、口を開くことができない状態をクローズドロックと言います。

目安として、指2本分、2センチから2.5センチ程度の開きで、それ以上大きく開けようとすると痛みを伴います。

まずは、左右の顎関節のどちらがクローズドロックしているのかを探ります。
レントゲンではわかりません。

もちろん口を開いた時に痛みがある方だと思っていただければいいのですが、慢性的な場合、私たちも診断できない場合があります。

その時に有効なのが、レジリエンツテスト、プロボケーションテストです。

レジリエンツ(Resilienz)テストとは例えば右側に4~5ミリ程度のボクシングメタル(アルミの箔)を小臼歯部で噛ませ、左側で噛んでいただきます。

関節円板にのっているのであれば上下の歯は近づいてきて接触します。

もし、関節が落ちているのであれば上下の歯は開いたまま近づきません。
なぜなら、関節窩と下顎頭が関節円板を介していないため接触しているためです。
このテストはドイツ、チュービンゲン大学のシュルテ教授から教わった方法です。

慢性化しているクローズドロックの方で、どちらが落ちているのか判断するときに非常に有効です。

プロボケーションテスト(症状誘発テスト)はワッテや割り箸のようなものを片方の顎ずつ噛んでいただき、痛みの閾値を調べる検査です。

クローズドロックの状態になったばかりの初期の段階だと特に反応がでやすく、このテストも判断するのに有効です。

クローズドロックをマニュピレーションで開けるようになったとしても、根本的な原因を取り除かない限り、再発する可能性が高いです。

クローズドロックを解除することが、顎関節症の治療ではありません。

私達は、咬合診断により、本当の原因を探し出すことができます。

昨今デジタルによる顎関節症治療機器が開発されておりますが、それを上手に活用するためには、咬合の知識が必須となると思います。

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