Seminar reportセミナーレポート

『咬合認定医コース 咬合診断実習』が開催されました!〜2日目〜
咬合認定医第10期 第4回咬合診断実習2日目のご報告をさせていただきます。
IPSG副会長 岩田光司先生による実習内容の説明から始まり、咬合診断の実習2日目が行われました。
講義内容
1. 診療姿勢(パフォーマンスロジック)
•患者さんの体位:水平位で鼻と膝の高さを合わせることで安定を得られる。
•術者の姿勢:太ももと床を平行に保ち、脇を閉め、読書をするように自然に構える。
→ 正しい姿勢が長期的な歯科医師人生の健康維持につながることを教えてくださいました。
2. 診査・診断の重要ポイント
•患者写真撮影:全体像、正面・側面、顔貌アップを撮影。
•筋触診:左右の筋緊張や硬さを触診し、眼瞼反射を見逃さない。
[口腔内チェック]
•中心位のズレ
•開口症の有無
•前歯の被蓋・誘導状態
•犬歯・小臼歯の誘導
•臼歯部ディスクルージョン
•大臼歯の咬耗・歯根露出
•楔状欠損や切端咬耗の有無
•修復物シャイニースポット
•プラークや食片圧入、智歯の干渉、舌の圧痕・口蓋皺壁の肥厚など
→ 細部の観察が咬合診断の正確性を大きく左右することを学びました。
3. 使用器材と技術
•ドップラー聴診器:開閉口時の関節音の確認。
•フェイスボウ:顎関節に対する上顎の位置を記録し、咬合器へトランスファー。
•中心位:下顎頭が顎関節の関節窩の中で関節円板に乗って機能する範囲の最も前方で最も上方で、左右的に真中に位置し、そこから自由に側方運動出来る下顎の位置
歯牙接触に依存せず、有歯顎・無歯顎・部分欠損いずれも正しく採得する必要がある。
→ 採得時には頭部を後方に押し込み過ぎないことが重要であり、下顎張反射を利用した誘導方法が有効であると示されました。
実習内容
2日目は、前日に引き続き各班に分かれ、講師の先生方による丁寧なご指導のもと実習を行いました。
実習課題
• フェイスボウトランスファー
• 中心位咬合採得
• チェックバイト記録
• 精密模型の製作
• 上顎模型の咬合器付着
• 下顎模型を中心位記録にて付着
→ 各受講生が直接実技指導を受け、咬合診断の臨床応用に直結する学びを得られる充実した実習となりました。
まとめ
今回の実習を見させていただき、咬合診断における正しい姿勢や診査の視点、器材の正確な使用法を深く知る事が出来ました。
温かい雰囲気の中で知識と技術、そして正しい姿勢の大切さを胸に刻む一日となりました。
Weber dental labor 越津 穂
開催予定のセミナー
開催日 | セミナー名 | 講師(予定) |
---|---|---|
2026.5.17.SUN | ’26 5/17(日)世界水準の咬合理論を学ぶ 〜咬合治療の臨床〜 | 稲葉繁先生 岩田光司先生 |





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