Seminar reportセミナーレポート
’16 10/16(日)『咬合認定医コース第4回 筋機能療法・ラビリントレーナー』稲葉先生+飯塚先生コラボセミナー開催されました
レポート:小西浩介先生/稲葉歯科医院
2016年10月16日に『咬合認定医コース第4回 筋機能療法・ラビリントレーナー』が開催されましたので、ご報告させて頂きます。
今年もこのセミナーは、稲葉繁先生と飯塚能成先生とのコラボセミナーになっております。
例年と違う点は咬合認定医コース受講生のみ受講して頂き、例年よりも咬合と絡めて筋機能療法や摂食・嚥下についてご講演して頂いたところです。
先生方は嚥下運動や口腔周囲筋や舌の運動と、噛み合わせの関係性はどのようにお考えでしょうか。
嚥下運動や口腔周囲筋や舌の運動は、人間の骨格、歯列弓のみならず咬合にも影響を及ぼしてしまいます。
それらについて稲葉繁先生が数多くの海外の文献や資料、そしてご自身で研究された実験データを基にお話しして頂きました。
また、歯科学からの視点のみではなく、人類の歴史などを交えて考古学の視点からもお話しをして頂いたので、より深い理解ができたのではないでしょうか。
このように、正しい舌や口腔周囲筋の使い方の患者様への指導方法を学ぶことで、舌や口腔周囲筋の誤った使い方から引き起こされる顎関節症や不定愁訴の患者様に手を差し伸べることが可能になると思います。
咬合認定医コースの先生方には、咬合からのアプローチのみではなく、様々な角度から患者様を診査診断、そして治療できるようになって頂きたいと稲葉繁先生はおっしゃっていました。
午後は、IPSG会長の飯塚能成先生の講義と実習です。
飯塚先生は日本老年医学会、国際福祉機器展、地域での講演会において摂食・嚥下分野でご活躍されている、摂食嚥下のスペシャリストです。
今回、受講生のみならず、多数のメディアの方々も稲葉先生と飯塚先生の講演を取材をしにお越しくださりました。
昨今、歯科医師のみならず一般の方々にも摂食・嚥下が注目されていることを感じます。
はじめに正しい嚥下や呼吸の方法の解説からです。
子供の頃に舌や口腔周囲筋の正しい使い方を習得することが重要で、哺乳瓶やおしゃぶりの選択基準も教えて頂くことができました。
そして、口腔機能訓練器具ラビリントレーナーの説明に入ります。
これは稲葉繁先生が、患者様の口腔機能訓練をするための器具として@@年前に発明されたものです。
当院(稲葉歯科医院)でも、上手に飲み込めない・むせてしまう患者様にラビリントレーナーを用いて指導をしており、患者様からもご好評を頂いております。
ラビリントレーナーを用いた指導をすることで、お口の中にとどまらず、全身にも良い影響を与えることを数多くの症例で証明して頂きながら勉強することができました。
そして、先生方にもラビリントレーナーを用いた実習も行って頂きました。
咬合認定医コースのカリキュラムには、今回のように摂食・嚥下分野も勉強して頂く機会も組み込んでいます。
私たち歯科医師は、どうしても歯に注目しがちですが、舌や口腔周囲筋の機能にも目を向けることで、包括的な歯科医療を行うことで、より患者様のQOLを高めることができるのではないでしょうか。
まだまだ、咬合認定医コースは続きます。
今回のように、いろいろな角度から咬合を学んで頂くことができるので、より濃厚な時間を過ごして頂けるのではないでしょか。
次回も、咬合認定医コース限定の研修になっておりますので、IPSGスタッフ一同お待ちしております。
▼飯塚先生のラビリントレーナーを使ったり、リハビリの症例をみれて感動しました。
幼少期から高齢者まで大切なことはみな同じなんだなと考えさせられました。
▼咬合理論を正しく活かすためにも、口腔周囲金の使い方を正しく診断できるようにします。
顎口腔系の機能の回復に非常に有効と感じました。
▼今まで全く未開拓の分野だったので大変勉強になりました。自分の祖母にもつかってみたいと思いました。
▼人間の自然治癒力の凄さに感動しました
▼今の勤務先で0歳〜12歳の小さいお子さんを診る機会が多く、MFT、姿勢、管理、トレーニングなどをすることも多いので今日学んだトレーニングを用いていきたいです。
▼いろいろな実習を実際にやることで、実感できたことも多かったのでわかりやすくてよかったです。
沢山の症例が見れてよかった。穴のあいたストローで、水が吸えないというのは口腔内の状態を理解するのにとてもわかりやすかった。
▼訪問診療で応用したいと思いました。
すぐに試したいと思いました。