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Q:反対咬合の総義歯製作において気をつけることについて教えてください

Q.総義歯に関しての質問です。

反対咬合、3級の方の総義歯製作において気をつけることなどを教えていただきたいと思います。

排列方法など、通常のシュトラックデンチャーの咬合誘導でよろしいのでしょうか。どうぞよろしくお願いいたします。

A.総義歯の反対咬合 3級の方についての注意点ですが、総義歯では咬合高径の計測により上下の関係が変化してきます。

日本人の場合、歯が存在していた時に1級の関係では、上唇小帯の最深部から下唇小帯の最深部の長さは40ミリ。

上顎は小帯最深部から中切歯切縁までの距離は22ミリ、下顎は18ミリということで、合計40ミリが平均です。
(これは目安として覚えて頂くと、大変便利だと思います。)

その時前歯の被蓋関係はオーバーバイト、オーバージェット共に2~3mmです。
総義歯では咬合高径の設定の仕方により、オーバージェットに変化が出て来ます。

すなわち、咬合高径が低ければ3級となり、高ければ2級に近づいてきます。
その結果、咬合高径の設定の正確さが最も大切です。

よく見られる過ちは、咬合高径が低すぎるために見られる仮性の3級です。その場合は、正確に咬合高径を設定してみてください。

さらに総義歯の場合はOB,OJ 共に自由性が高いので、多くのケースで1級の関係で人工歯排列が可能です。
上顎前歯の位置関係では、切歯乳頭の中央から7ミリの所に切縁が来ますので、それに合わせて下顎前歯を排列すれば良いことになります。

多くのケースでこれで解決すると思います。

イボクラーの人工歯では、各々2級用、3級用としてTタイプ、Kタイプが用意されていますが、私はNタイプ以外使用したことはありません。

以上のように、咬合高径の設定が最も大切です。

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