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Q:下顎前歯のコーヌスクローネの維持力を出すには、どのようにしたら良いでしょうか

Q.下顎前歯のコーヌスクローネにおいて、しばしば、維持力が足りない様な感じがします。
下顎前歯のコーヌスクローネの維持力を出すには、どのようにしたら良いでしょうか。
A.下顎前歯のコーヌスクローネの維持力が足りなくなるとのご質問ですが、コーヌスクローネの維持力を出すためにはテーパー12度、コーヌス角度でいえば6度のときに700g程度の維持力を目標にしています。

これはデグサ社のデータで、金の合金デグロールMという金属で金70%含んだ金属を使って鋳造した時の維持力を計測したものが基準になっています。

したがって通常小臼歯でコーヌス角6度にしたときの適正な角度です。
下顎前歯のときは歯の全周に6度を付けたとしても、前歯の舌側ではどうしても高さが取れず、維持力が足りなくなってしまうことが多いようです。

これを補うためには舌側の高さをできる限り高くしてみることが必要だと思います。
舌側の高さは最低3ミリは必要だと思います。

もう一つの対策として、コーヌス角を5度にして維持コーヌスを作ることが良いと思います。

下顎の前歯はしばしば咬耗しており高さが取れないことがあるため、支台形成の際もできる限りパラレルに近い形態にすることが必要だと思います。

たとえ支台歯が短い場合でも、内冠の高さを十分取る必要があると思います。

一度装着したコーヌスクローネは維持力を失うと調整は不可能であると考えたほうが良いと思ってください。

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