Seminar reportセミナーレポート
’19 5/12(日)『咬合治療の臨床(ベーシック)』開催されました②
IPSGセミナー『咬合の臨床(ベーシック)』午後の部の模様を報告させて頂きます。
午前に引き続きIPSG最高顧問稲葉繁先生に講義をして頂きました。
咬合面の8要素や関節窩と下顎頭の位置関係などを絵に描き分かり易く説明して頂いきました。
またフェイスボウの必要性を説いたSnowや下顎運動理論を説いたGysiなど歯科医療に多大な功績を残した先人達のお話をして頂きました。
講義中に温故知新という言葉が使われていましたが、まさに稲葉先生は温故知新を体現している先生であります。
このように多くの先人たちの業績により現在の歯科診療が成り立っています。
改めて自分はこのような先人たちの業績や志しにただただ敬服するばかりでした。
また先人達の業績を生かし、発展させ、より良い診療を日々行っていく責務があると感じました。
次にIPSG副会長の岩田光司先生に実際の咬合治療の臨床を講義して頂きました。
岩田先生のスライドはとてもわかり易く、動画を用いた解説や岩田先生ならではの表現方法で、初めてIPSGのセミナーに受講される先生方にも大変定評のある先生です。
今回岩田先生には咬合治療の診査診断の重要性や実際の診療でどのように行われているかを講義して頂きました。
身体のバランスや筋触診法、中心位やフェイスボウの採得、咬合器付着から模型診断など実際の症例も用いてわかり易く講義して頂きました。
また今回の症例は顎関節症を伴っており、その原因となる顎運動と顎関節による梃子作用をわかり易く解説して頂きました。
他の症例では関節円板が転移してしまい開口量が22mmしかなかった患者さんをマニュピレーションを行うことで一瞬にして開口量が45mmになる動画を見させて頂きました。
このマニュピレーションも梃子作用を用いて行われています。
また午前の部でIPSGの概要を話して頂いた佐藤先生にも咬合治療の臨床を講義して頂きました。
佐藤先生の症例も重度の顎関節症を患っている患者であり、咬合と顎関節の関係を実際の症例を用いてわかり易く解説して頂きました。
最後に質疑応答が設けられ、終了となりました。
今回『咬合治療の臨床(ベーシック)』のレポートさせて頂きましたが、ほんの一部となっております。
また今後より深く咬合を理解して頂き、実際の臨床で咬合や顎関節症の診査診断、咬合調整の方法、咬合再構成など身につけて頂ければと思います。
また咬合認定医コースでは、稲葉先生をはじめIPSGの歯科医師・歯科技工士のサポートのもと、実際にたくさん手を動かして頂き、体得して頂きます。
他にも「総義歯」「顎関節」「テレスコープ」などのセミナーもしておりますし、「総義歯」や「顎関節」はLive実習と称して実際の患者さんを治療にしている様子を生で見て・学べるセミナーとなっておりますので、少しでも興味がある方は是非ご連絡頂ければと思います。
今回もたくさんの先生方にお越し頂き、本当にありがとうございました。
IPSG一同、先生方と再びお会いできることを心より楽しみにしております。