Seminar reportセミナーレポート
’16 6/26(日)『総義歯の基礎と臨床』セミナー開催されました②
午後からは、IPSG副会長の岩田光司先生の講演です。
上下同時印象方法について、必要な細かな知識を教えて頂きました。
いつもわかりやすいスライドで、お人柄が優しい、信頼の厚い岩田先生です。
まずは、岩田先生が初めて上下同時印象法を行った15年前の症例を紹介して頂きました。
当時、稲葉繁先生の総義歯治療を見様見真似でやってみたそうですが、非常に結果が良好だったとのことです。
岩田先生はそれから15年間、上下同時印象法を行っていますが、毎回非常に良好で驚かされているそうです。
総義歯治療を難しくしている原因の1つは、咬合採得だと思います。
咬合堤を用い、ワックス操作をして咬合採得を行うことは意外と難しいものではないでしょうか。
そんな咬合採得を容易にし、確実にすることが可能となるSIバイトトレーも紹介して頂きました。
これを臨床に取り入れるだけでも、今回受講した価値があると思います。
人工歯の選択も重要です。
稲葉繁先生の提唱する総義歯は、人工歯で顎関節を誘導するもので、その人工歯の解説も詳しくして頂きました。
人工歯の排列の方法についてもお話しして頂きました。
少なくとも、基本的な排列方法を歯科医師は知っておく方が、欠損補綴治療の参考になるとのことです。
最後に、岩田先生から顎関節症を伴う総義歯治療の臨床例を紹介して頂き、顎関節症にどう対応する総義歯を入れるかという一連の流れを解説して頂きました。
受講された先生方のご感想
▼今回のセミナーを3年目に受けられて、歯科医師人生の方向性が変わった。
▼今後の咬合治療セミナー等も受講したいと思います。
▼今までは、上下顎同時院長はどんな方法で行うのかと思いましたが、実際に講義を受けて理解できました。
後は、実習セミナーで学びたいと思います。
▼総義歯臨床の奥の深さを感じ、知識の整理もでき、非常に為になりました。
来月のライブセミナーが楽しみです。本日は有難うございました。
▼総義歯を製作してない人でも、分かりやすい講義でした。
総義歯ライブを受けたいと思いました。
▼フルバランスの咬合の与え方とか、サブリンガルルームの重要性など、とても勉強になりました。
▼下顎義歯の安定吸着は、顎堤の形態(吸着度合いに関わらず)、義歯の外形と形態に左右されることがわかりました。
▼総義歯の印象は歯槽頂を探るのではなく、デンチャースペースを探るためにあるということ。
口腔周囲筋が安定を図ること。
そしてそれを実行するには、稲葉先生の方法しかないのだと実感しました。