Seminar reportセミナーレポート
「診査診断治療計画の立案」開催されました。
2010年11月21日
「診査診断治療計画の立案」開催されました!!
先日、イギリス人の女性から
「日本人の歯はどうしてあんなに悪いの?」
と聞かれました。
イギリスと言えば、欧米諸国の中では先進国として歯科の意識が低く、歯科医師はドクターではなくミスターと呼ばれると聞いていたので、この質問はかなりショックでした。
そのイギリス人からみて、日本人の歯は悪くてびっくりすると言われてしまうのです(≧ヘ≦)
次回の学術大会で講演していただく、北原信也先生もおっしゃっていますが、これはどうにかしなくてはいけない事態だと思います。
日本人の歯が悪いのは、すべて患者さんのせいでしょうか?
いいえ、患者さんのせいだけではないと思います。
私たち歯科医師は患者さんに情報提供をしてあげないといけません。
わざわざ、患者さんは自分の歯科医院を選んで目的をもって来院するのです。
先生方は今月の初診は何人だったかということには大変関心があります。
初診の患者さんに来院していただくために、パンフレットを作ったり、ホームページのSEOを頑張ったりしているのですが、その努力はすっかり忘れて、いざ患者さんが来院すると、もう次の初診の患者さんを得ることばかり考えがちです。
せっかく選んで来院してくださった患者さんへの対応は意外とお粗末だったりするのです。
どれだけ、この患者さんを得るのに大変だったかよーく考え直してください。
ここで、初診の患者さんにチャンスと考え、プレゼンテーションするのです。 ←稲葉先生
プレゼンテーションの順番として、
①診療目標は常に高く
自分の財布を基本にしてはいけません(笑)一番良い方法を教えてあげましょう。この時、日本の保険診療について理解していただくといいかと思います。
なぜ、歯の治療には費用がかかるのか理解していただかないといけません。
②疼痛対策
主訴は改善して、とりあえず噛めるようにしてあげましょう。
③一次目標(動機づけができれば成功)
とりあえず、見たところを自然にし、社会生活が普通にできるように、信頼関係をつくりましょう。
④二次目標(理想に近づけばよしとする)
歯科医療に対する理解を得て、到達目標は何処かを意識してもらいましょう。
⑤計画は理想的に、実行は話し合いで
類似したケースを供覧するとよいでしょう。
⑥計画は全顎的に、実行は局部的に
⑦診療計画は理解しやすく、ビジュアルに作る
模型・パソコン・パネル・本などを用いて、わかりやすく説明しましょう。
日本の保険制度のいいところは、自費診療を認めているところです。
なので、チャンスは自分でつかまないといけません。
そして、今回は稲葉先生の弟子である、岩田光司先生の講義がありました。
岩田先生のこれまでの軌跡、どうして稲葉先生についてきたのか、深ーいお話を聞けました!
IPSGのヨーロッパ研修旅行の写真などをいくつか見せていただき、私も懐かしく思いました。
岩田先生が実際使っているパワーポイントを惜しみなく、セミナー受講生に配布していただき、今回受講された方は本当にラッキーだったのでは。
補綴物の審美のチェックリスト、歯列の分析、歯の豊隆の分析基準の方法などをお話ししてくださいました。
実際の岩田先生の症例のプレゼンテーションは、診査診断治療計画の流れが非常にわかりやすくまとまっていました。
稲葉先生、
「なんだかテストしてるみたい」
と言って、ニヤリとしていました。