Seminar report

’24 8/3〜 8/4(土・日)『顎関節ライブ実習』が開催されました

’24 8/3〜 8/4(土・日)『顎関節ライブ実習』が開催されました

2日間にわたり、顎関節症ライブ実習が開催されました!

既往歴としては、中学の頃矯正治療をされた時に小臼歯を4本抜歯されております。

10年ほど前から歯ぎしりに悩まされ、マウスピースを装着して就寝されております。

顎関節MRIを日大松戸歯学部の金田教授に読影していただきました。

両側顎関節症

1)右顎関節 復位を伴う関節円板の前方転移(joint effusionを伴う)

2) 左顎関節 復位を伴う関節円板の前方転移(joint effusionを伴う) 両側ともに、円板の滑走運動は少なく、いわゆるStuck diskの所見を呈しています。 臨床症状と併せてご診断ください。

早速金田教授のもとで勉強をしている岩田先生に聞いてみました! 質問について

スタックディスクとは、1993年にDRラオと言う方がラジオロジーに投稿したことから始まります。 前方転位のクローズドロックではないものの関節円板の動きが少ないもので円板癒着も疑われるものとしてスタックと表現されています。

ジョイントエフュージョンは、滑膜炎の算出液だね。炎症が現在ある過去にあったなどで現れます。上下関節腔やそれよりも前方に現れることもあります。 その量や範囲によって、点状・面状・板状に分類されます。 症状が取れると消失してしまう傾向もあります。

MRIの情報を踏まえて、岩田光司先生による印象採得、咬合診断のデモンストレーション、そしてMRIの読影方法について教えていただきました。

林聡一先生によるアルクスDigmaの顎機能検査のデモンストレーションも行われました。

 

患者さまは中学生の頃に矯正治療をされておりましたが、上下犬歯の関係がズレており、稲葉繁先生のわずかな咬合調整により整えることができました。

臼歯部インレーも干渉していたので、調整をさせていただき、デジタル咬合紙にて確認。

咬合接触バランスも均等な傾向となりました。

治療前、治療後のお顔や姿勢のバランスも改善され、セミナーを終えることができました。

患者さまのその後の様子、歯ぎしりや食いしばりなどされていらっしゃるかどうかは、後日お聞きしてみたいと思います。

今回の患者さまは明らかな顎関節症の症状、クリック音、円板の脱離などはありませんでしたが、わずかな調整により犬歯の被蓋が代わり、インレーの干渉により咬合のバランスを崩してしまう事など、沢山の学びある2日間となりました。

ご参加いただいた先生方、誠にありがとうございました!

先生方からの感想を一部ご紹介させていただきます

・明日から実践していきたい。特に咬合からのアプローチを患者に積極的に提案し、患者のプラスにしていきたい。

・患者さんの顔貌が変化したことに驚き、このようなことが少しでも身につけていきたいなと 思いました。

・顎関節症の考え方が大きく変わりました。 明日からの治療に役立ててみます。

・顎関節症は症状と上手に付き合いましょうと 学生時代から聞かされていました。 今でも自分で積極的に対応しようと思っていませんでしたが 明日から正しく検査診断して対応したいと思いました。

・自分が今までアイーン体操や スプリントを患者様に進めていました。 確実な咬合診断の技術を学び実践したいと思います。

・なかなか調べても分からなかった所が少しクリアになった気がします。 咬合について更に深く学んでいきたいと 考えるようになりました。

・顎関節症への咬合治療はハードルが高く感じますので 実際にやるとしたらしっかりした理解が必要と思いました。

・いつも伺うたびに新たな学びを頂いています。 ありがとうございます。

・しっかりとした診査、診断の必要性を 再確認しました。

・今回3回目ですが少しずつ理解度が増える感じがしますが まだまだわからないことだらけなので また色々なケースを見てみたいと思いました。 有難うございました。

・咬合異常が様々な病気の原因であると よくわかりました。

・もっと奥深く勉強しないとできなさそうです。 自分自身の治療も行いたいです。 肩こりがひどいです。 昔矯正していました。

・顎関節症の診療に対する知識は今回のような セミナーでしか、得ることができないと思いました。

・ディグマのハンドリングがよくわかりました。 素晴らしい咬合調整を見ることができて よかったです。

・インレー1本で顎関節に異常をおこすということが 認識できました。

・歯科治療は「咬合にはじまり、咬合に終わる。そして顎関節の安定は とても大切!」ということを実感しました。 しかし日本の歯科医師のなかで何%がそのことに真剣に考えているでしょうか。 稲葉先生はそれとわかりやすくそして楽しく教えてくださいます。 今回の実習でも新たな発見がありました。 とても勉強になりました。本当に有難うございました。 今回の稲葉先生の咬合調整圧巻でした!!!

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