Seminar report

’18 8/5(日)『知っておきたい顎関節症のCT・MRI画像診断実習セミナー』開催されました

’18 8/5(日)『知っておきたい顎関節症のCT・MRI画像診断実習セミナー』開催されました

2018年8月5日に、日本大学松戸歯学部放射線学講座 教授 金田 隆先生をお招きして、IPSG包括歯科医療研究会 特別セミナー『知っておきたい顎関節症のCT・MRI診断』を開催いたしました。


 
金田先生には、昨年の学術大会でも特別講師としてご講演いただきました。

受講された先生方から、ぜひ一度、顎関節部に特化した画像診断の研修を行っていただきたいというご要望が多くあり、今回このような特別研修を行うこととなりました。

咬合の診査診断の際、どうしても顎関節部に異常があり診断しなければならない時があると思います。
顎関節部の画像診断にはパノラマレントゲン写真を始め、MRI検査やCT検査などがあります。

しかし、MRI検査やCT検査となると歯科医師にとっても少し遠い存在と感じるのではないでしょうか。

なぜそう感じてしまうのか。

私もそうですが、それはやはりMRI検査やCT検査をした後の画像の読影、診断をする知識が乏しいことがあげられるからだと思います。

研修の午前中にはパノラマレントゲン、CT、MRIの歴史や原理や見え方の基礎的な知識の講演がありました。

画像の読影や診断には、一見関係ないと思われるかもしれません。

しかし、1日の講義を振り返ると、どのように画像診断機器が開発され、そして現在どのようなことが読影診断できるようになってきたかというような基礎知識を学ぶことが画像診断の第一歩だと私を含めて多くの先生方が感じられたのではないでしょうか。

そもそも先生によっては、大学教育ではCTとMRIという放射線学を学ぶ機会がなく、とても良い機会になったという感想を多数いただくことができました。

また、カボデンタルシステムズジャパン株式会社の企業展示をして頂きました。
今回のセミナーのテーマはCTの研修だった為、最新のKaVo OP 3D Visionの展示とアルクスディグマⅡの展示をしていただき、昼食休みの際に、多くの先生方がこの最新のCT装置に興味を持たれていました。

午後からはパノラマレントゲン、MRI、CTの正常像を用いて顎関節部だけでなく歯科領域全体の正常画像解剖の実習を行いました。

基本的には解剖の知識が前提ですが、それが画像ではどのように見えてくるのかということをより深く学ぶことができました。

なかなか歯科医師になってこのような研修を受ける機会は少ないのではないでしょうか。

正常画像解剖の実習を学んだ後は、いよいよ顎関節部の画像診断の実習です。
どのような実習かと言いますと、実際の症例が12題出されまして、それに対する所見と診断を記入していくという実習です。

受講していただいた先生方はこの時点までに検査機器の特徴や正常画像解剖など前知識をしっかりと教えていただいておりますので、顎関節部の関節円板や下顎頭やその状態など、以前より鮮明に読影できるようになっていたのではないでしょうか。

1問ずつ受講生が発表して回答していくというスタイルで、答え合わせが行われておりました。全ての先生が完璧に所見と診断をされておりました。

最後には、受講された先生の中から2名の先生が実際の患者様の画像を用いて、金田先生に診断していただくという形式を用いながら、質疑応答を行わせていただきました。

1日というとても長い時間でしたが、あっという間に感じたのは私だけではなかったと思います。

とても面白く、わかりやすい内容で講義や実習をしてくださった金田隆先生に大変感謝しています。
研修後は、御茶ノ水にある東京ガーデンパレスにて金田先生を囲んで懇親会をさせていただきました。

今後も機会がありましたら、画像診断の研修をIPSG包括歯科医療研究会では考えていきたいと思いますので、ぜひ機会がございました受講していただければ幸いです。

レポート:佐藤孝仁先生

受講された先生方のご感想

▼読影の勉強の必要性を強く感じました。知らないものは診断できないということがわかりました。
▼とてもわかりやすくためになりました。本当にありがとうございました。MRIの見方を間違いしてたのでよかったです。
▼今までMRIやCTの細かい読影は口腔外科の先生に丸投げしていたので反省です。とても良くわかりました。
▼レントゲン、CT、MRIでこれほどわかりやすいセミナーは初めて受講しました。何事も基礎は大切です。とても勉強になりました。明日からの診断がより正確になりそうです。ありがとうございました。
▼MRI撮影の必要性が理解できました。実習がとても勉強になり臨床に役に立つ有難うございました。
▼MRI診断は日常診療でほとんど経験ありませんでした。咬合と顎関節を学ぶようになり、顎関節のパノラマ、MRIの読影が必須だと思う日々です。難しく理解も十分ではありませんが、今回のセミナーはさらに意欲を高めさせてくれた内容でした。とても楽しくとも勉強になりました。また参加したいです。

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