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Q:今回の総義歯ライブ実習の患者さんの筋症状に関して、先生はどのように考え義歯を製作したのでしょうか。

Q 今回の総義歯ライブ実習の患者さんの筋症状に関して、先生はどのように考え義歯を製作したのでしょうか。
稲葉先生、総義歯実習では3日間お世話になりました。
大変すばらしい体験をさせていただきました。ありがとうございます。

今回の総義歯ライブ実習の患者さんの筋症状に関して、先生はどのように考え義歯を製作したのでしょうか。
関節症状があった場合どのようにやろうと思ったのでしょうか。

ゲルバーのコンディレーターに臼歯部の咬合高径を変化させ顎関節を元の位置に戻そうとする装置があるようですが、プロターをこれと同じように使用するのでしょうか。

A.ご質問いただき、ありがとうございます。
今回の総義歯実習の患者様は、適合性、義歯の外形、咬合とも良い状態でなかったため、筋症状が出たものと思われます。したがって適合性、咬合をベストに持っていけば筋症状は改善されると思います。

患者様は他院にて舌の位置を常に上顎につけておきなさいと言われ、まじめにそれを練習していたため、筋症状がさらに悪化したものと思われます。

そこで、新義歯装着後に下顎の前歯の舌側に舌を休ませるように指導させていただきました。これで、徐々に筋症状はなくなると思われます。

今回、顎関節症ということで来院されたのですが、実際に患者さまを診断してみると顎関節には異常はみられなかったため、顎関節症ではありませんでした。

もし、顎関節症で、関節円板の前方転位があった場合には人工歯配列後試適をし、咬合をチェックします。関節円板の前方転位があった場合には復位することはありません。したがって、試適後、プロター9にPDRインサートを使って、顆頭を円板の厚みだけ下げます。(顆頭で3ミリ下げると7番の位置で1,8ミリ開きます)

その結果試適後の上下顎の間に間隙がうまれますので、上顎に合わせて、下顎を再配列し、義歯を重合完成させます。それを装着すると、義歯が下顎頭を誘導するので、痛みもなくなり顎もスムーズに動くようになります。

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