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髙橋 一寿先生

髙橋 一寿先生
(いちょう歯科)

咬合認定医コースを受講しようと思ったきっかけを教えてください。

コロナ禍により臨床経験の浅い段階で実家の院長に就任してしまった私にとって毎日の診療で生じる様々な疑問を解決する方法や、治療を提供しても解消しない又は治療法のわからない症例に日々悩んでいました。

特におそらく咬合が原因と思われる症例については自己学習では解決が難しく、また先輩歯科医師に尋ねても要領を得ない回答をもらうばかりで一行に進歩がありませんでした(今考えると、私に咬合に関する知識が足らず、先輩が何を言っていたのか理解できなかったのだと内省しています)。

そんな中、IPSGのセミナーで大学の同級生である林先生が生き生きと咬合の重要性について説明をする姿をみて、私の今持っている疑問の答えがここでわかるかもしれないと感じ受講に至りました。

咬合認定医を受講して一番、印象残っているコースはありますか?また、それはなぜ、印象に残っていますか。

咬合診査の具体的な手技を学べる3日間が印象に残っています。

とても基礎的なことですが、中心位への誘導方法、フェイスボウ・半調節性咬合器の使用方法、咬合器上での早期接触や中心位と中心咬合位のズレの確認等々、咬合認定医コース受講後の私の診療の礎となってくれる知識をここで習得できたと思います。

咬合認定医の講師陣の印象はいかがでしたでしょうか?

講師の方々全員が私の稚拙な質問にも必ず答えてくださり、知識の深さを感じました。

座学は要点がまとまっているスライドと、適宜器具を実際に用いて下さり、ノートにもまとめやすくわかりやすかったです。
また、実習では歯科技工士さんとも直接お話が出来、臨床で生きる手技や、私が今まで感じていた歯科医学と保険診療の乖離を的確に数値を用いてご教示頂き、感動さえ覚えました。

この場を借りて、ご教授下さった講師の皆々様には感謝申し上げます、大変ありがとうございました。

第8回咬合認定医コースでの『症例フォローアップ』に関して教えてください。

左側でよく噛めない、顎がずれている、という咬合に主訴のある患者さんをフォローアップに提出させて頂きました。

早期接触を明示し除去するところまでは順調に進んだのですが、顎位が変化したことによる前歯部の動揺で患者さんが不安を感じ、それに同調してしまったため治療の進行が一時中断しかけてしまいました。

講師の方々より、咬合器装着は正しくできているのだから患者さんの気持ちを伺うのではなく、正しい状態になるまで咬合調整を行う必要があること、毎回しっかり記録を残し、治療の妥当性・根拠をしっかり示せるようにしておくこと等々大変参考になるご指導を頂きました。

咬合認定医を受講された今、具体的にどのような形で学びが活かされていますか。

抽象的な表現なのですが、日々行っている診療、特に咬合に関する治療の見え方が変わりました。おそらく今までは咬合が原因だと感じなかった(それによって原因がわからなった)症例も言語化できるようになってきたからか、患者さんの理解もスムーズに得られるようになったと感じています。

また、すべての患者さんではありませんが当院でも咬合診査を行うようになり、咬合不和の解消した患者さんから嬉しい口コミを頂けました。
五里霧中で診療をしていた一年前と比べて、咬合診査という治療の指標ができたことがここまで日々の臨床を明るくすると思いませんでした。

まだまだ歯科医師としてスタートラインに立った状態だとは思いますが、今は診療に楽しく挑んでいます。

今後、咬合認定医コースで学ぼう、あるいは検討されている先生方にメッセージをお願いします。

補綴や咬合に少しでも悩んでいる先生方、特に臨床経験の浅い先生は是非受講することをお勧めします。

現在の日本の歯科臨床は保険診療をベースとしており、本来あるべき歯科医療から乖離しています。

学校で学んだことがなぜ一般臨床ではできないのか?日々の保険診療だと患者さんを救えていないのでは?と少しでも疑問を感じている先生は、この咬合認定医コースを通して稲葉先生が数十年間ブレずに行ってきた歯科医療のあるべき姿を体感し、疑問を解消すべきだと思います(それが日本の歯科医療のレベルを向上することにもつながると思います)。

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