Seminar report

’21 7月17~19日(土・日・月)『総義歯ライブ実習コース』開催されました②

’21 7月17~19日(土・日・月)『総義歯ライブ実習コース』開催されました②

2021年7月17・18・19日と3日間にわたり総義歯Live実習が開催されましたので報告させて頂きます。

2日目は上下顎同時印象~人工歯配列~試適など盛り沢山の内容となっています。

早速上下顎同時印象から始まりますが、この印象採得を行う前に個人トレーを用いて咬合採得を行なっていきます。

術者が中心位へ誘導を行い、歯列上にゴシックアーチを描かせます。

通常のゴシックアーチ描起板は、舌を後方へ押し込んでしまうため下顎位を後方へ偏位させてしまう可能性が高くなってしまうため、正しい咬合採得行うことはとても難しいと考えているためです。

このように歯列上でも鮮明にゴシックアーチを描く事ができます。

ゴシックアーチを描き、咬合採得を行う一点を決め、印象採得を行う準備を整えます。

そして、いよいよ上下顎同時印象を行います。

この印象法では、上下の印象採得を行うのはもちろんですが、その他に咬合採得・フェースボウの採得を一緒に採得できること大きな利点となります。

このように上下の印象体が一塊になって採得できるため、咬合に全くのズレがない義歯を製作する事ができます。

ここからラボサイドの作業に変わります。

技工作業は、IPSG包括医療研究会認定技工士小平雅彦先生にして頂きました。

作業用模型を製作し、咬合器にマウントして行きます。

閉口印象しているため、石膏コア・舌コアを製作できるため、患者固有のデンチャースペースの採得ができ、人工歯配列や義歯床形態の基準を作る事ができます。

人工歯配列では、まず上顎前歯部を配列を行います。

上下顎同時印象法では口唇部の印象採得ができるため、上唇下縁の位置がわかります。

そのラインを基準に配列を行えるため、とても審美性に優れた配列を行う事ができます。

上顎前歯部の位置が決定したら、次に下顎3番の位置を定めます。

下顎3番の位置を定めた後、下顎臼歯部の配列を行います。

下顎臼歯部は、石膏コアや舌コアによって表現されるニュートラルゾーンやパウンドラインを基準とし、専用のテンプレートを用いて配列して行きます。

下顎臼歯部の配列が終了したら、上顎臼歯部、下顎前歯部の順番に配列を行います。

次に歯肉形成・口蓋雛壁の付与を行い、蝋義歯の完成となります。

ここからはチェアサイドの作業に変わります。

蝋義歯の試適を行い、審美性や咬合高径、発音のチェックなどを行います。

口角から覗ける、ブラックトライアングルがしっかりと付与れている事で奥行きが生まれ、とても自然で美しい義歯となっています。

蝋義歯の確認が終わり、2日目は終了となりました。

いよいよ明日は最終日 蝋義歯完成~埋没・重合~完成・装着となります。

その様子も改めてレポートさせて頂きます。

最後までご愛読ありがとうございました。

稲葉歯科医院 歯科医師 林聡一

▼レポート③はこちら
https://ipsg.ne.jp/full-denture-live-2021-report3/

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