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Q:歯ぎしり(噛み締め)に対する顎関節症の治療方法について

Q.歯ぎしり(噛み締め)グセがあることを指摘されています。
右下いちばん奥の歯がそのために割れ、そこから虫歯になったことで10年ほど前に抜歯しています。

マウスピースを作ってもらったのですが、寝ている間にはずしてしまうなど、今度は不眠問題が発生してしまっております。

また最近になり、上の歯が下がっていることにより、抜歯した部分の次の歯と当たっているようで、その歯がすこし削れました。この歯はすでに摩耗していることも指摘されています。

抜歯した部分へのインプラントをすすめられたのですが、正直怖く、ほかに方法がないのかというのと、歯ぎしりグセについて、マウスピースだけでない治療法も探しています。よろしくお願いいたします。

A.歯ぎしりや噛みしめがあるとのことですが、なぜそのような事が起きるかについて、今だにはっきりした定説はありません。

その一つは睡眠中に起きるストレスの解放であるという説があります。
しかしメカニズムははっきり分かっていません。

そうなると治療は上下の歯が触らないように、何らかの処置をしなければなりませんのでスプリントやマウスピースのような装置を使い歯の接触を避けなければなりませんので一般的にはそのような処置をするのが普通です。

一方で現在の歯並びを変えてしまうような矯正処置、歯が無いような状態ならば部分入れ歯等で対処する方法も行われます。

私は50年以上の経験から、これまで歯ぎしりや噛みしめに対し、歯並びや咬み合わせの検査を確実に行い、上下の模型を取り、それを人の顎の運動をシミュレーション出来る咬合器という機会につけて詳細に分析し、その原因を追究しています。

口の中に一本の歯が梃子現象の支点の原因になっていることが多く、それを診断していきます。

多くの場合にその歯が原因となっていることが判明します。

今回のご質問のように一番奥の歯が支点となっている場合には、顎が前後に動いた場合に梃子の支点となり大きな力が集中してしまいます。

その結果歯が割れたり、擦り減ったりしてしまいます。

さらに場合によってはその力が顎関節まで及びいわゆる顎関節症の原因となります。

抜歯をした後そのままにしておいた場合には、咬み合わせる歯を失うことにより、対抗する歯が伸びてしまい、顎の動きを阻害しますその結果として擦り減ったり、割れたりしますので失った歯のスペースは埋めておかなければなりません。

歯を失った場合にはその部にインプラントによる処置も一つの方法ですが、残っている歯を利用して、ブリッジや義歯による修復も可能です。

例えばテレスコープ義歯では支えになる歯は削りますが、そこに内冠と呼ばれる内側を被いそこに義歯を被せます。

ほとんどご自分の歯と変わらない、審美性の良い義歯を入れることができます。

費用は掛かりますが、長く使用出来推奨できる治療法です。

顎関節症の治療方法は、マウスピースだけではないので、まずは、どのような方法が患者様に合っているか、診査診断から始められることをおすすめいたします。

開催予定のセミナー

開催日 セミナー名 講師(予定)
2024.8.3.SAT〜2024.8.4.SUN 『顎関節症ライブ実習コース』 稲葉繁先生
岩田光司先生
2024.7.13.SAT〜2024.7.15.MON 『総義歯ライブ実習コース』 稲葉繁先生
岩田光司先生

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